苔おじさんのリベルテ通信

NPO法人リベルテの日々を苔おじさんと呼ばれている代表がつづります。

行ってきました!けっこう前に…展覧会『あなたが感じていることと、わたしが感じていることは、ちがうかもしれない』

福島のはじまりの美術館に出かけ展覧会「あなたが感じていることと、わたしが感じていることは、ちがうかもしれない」を(2ヶ月前に)鑑賞してきました。

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5月の連休前に!と思ったら体調を崩し、GW後に!と行きました。
「震災」後、初めて足を踏み入れた「東北」が「福島」になるというタイミング。



だけどそれはそれらは知らず知らずにできていた「 」がついた、しかし何の実像も伴わない想像の「福島」像だったことに実際に行くことで気づきました。
郡山市から猪苗代へローカル線に乗り強風で電車が停まるという地元ではよくある出来事や、猪苗代駅を降りて直ぐの食堂でお昼を食べようとしたら2件連続で店主がテレビ観て寝ていたりするアクシデントという訳でもない旅ならではのアクシデントが新鮮で楽しかったです。



やっぱりぼくも自分自身中に、メディアや人からの影響を偶然に受けて知らないことも知っているように考え思い込んでしまう「考え方」や「思い込み」という普通の感覚があるんだと、なんだか当たり前で漠然と「ものごと」の捉えている自分を発見したりしました。

佐久間宏+歴代支援員による関係性の媒体としての「ジャラジャラしている感触の何か」づくりは自分の前職での葛藤を取り組みの共感と一緒に思い出したけど、果たしてこの展示は「障害者施設」のことをディープに知らない人はどう思うんだろう?と、「重度の知的障害者」とのコミュニケーション・関係性の媒体づくりに苦心したことを思い出しました。
大崎晴地による「ブラックボックス」は、作者が「そうしよう」とした展示のアイデアや鑑賞者に起こるハプニングスだけに依存し過ぎることなく、鑑賞者自身が展示の中を「探り」「歩き」回路を「発見する」ことを「地図」で示します。
なんて優しい配慮なんだと、今言葉として振り返れば思うけど、展示の「ブラックボックス」に入った瞬間の絶望感といったらなく、きっとあの場で、あの地図を見て入ることでしか、わからないドキドキ感があります。
ちなみにぼくは一回に入って、中で迷いちょっとした混乱と冒険の末、入ったはずの入り口から出てしまいました。
触ったり、感じたり、そして靴を脱いでワークショップで敷き詰めたという木のタイルの美術館の床を感じながら、展示とは違うことをぼんやり思い浮かべたり。

アール・ブリュット美術館」としてスタートした「はじまり美術館」ですが、そういう感覚に引きずられることなく鑑賞できたのも良かったです。
ぼく自身も「ザワメキアート | 信州の障がいのある人とアール・ブリュット」実行委員会の末席に名を連ねていますが、「アール・ブリュット」自体には肯定も否定もなく、アートや作品として好き嫌い、のもっと手前、単純に「そのもの」にどう出会い、何を感じるかということをどうやってつくれるかということが、すごく気になっています。

地方、美術館、福祉とアートは何だかどこかの最果てにある他人事なんかじゃく、望めばいつでも「そこ」にも「ひと」にも会いにいけるし、どうも向こうから勝手に偶発的にやってくることって、普段はなかなかないですよね。
(だからリベルテがあってもいいんじゃないかって思った訳でもあるんです。)
どう「そこ」に行くのか、どう「ひと」と出会うのか、そういうガイダンスをどう一緒につくるのか。

前職で障がいのある人の表現に出会い、そこから福祉の中でアートを取り組むことが自分のライフワークの1つになりリベルテを始めて続ける中で、今、信濃美術館整備委員会の地域連携専門委員のような仕事にも取り組ませていただく機会も得て、更に考えていきたいテーマです。

そんなことを考え、改めて確認できる機会になりました。


岡部さん、小林さん、お忙しい中、ご対応ありがとうございました!
(そして、ごめいわくもおかけしました。。。)


「あなたが感じていることと、わたしが感じていることは、ちがうかもしれない」
会期:2017年4月8日(土)―2017年7月9日(日)10:00~18:00
展示会は7月9日まで!!!