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苔おじさんのリベルテ通信

NPO法人リベルテの日々を苔おじさんと呼ばれている代表がつづります。

ワクワクと不安の中を通りぬけながら

リベルテ通信

さて、勢いよく(?)通信をはじめたのはいいのですが、何を書いたらいいのか戸惑っています。
だいたい思いつきで行動しているのが早くもバレてしまいそうです笑
せっかくなので、「どうしてリベルテ立ち上げたのか」という、よく人に聴かれることも多いこの話題から。
そういえばそういう質問や疑問は、ぼくも人にも自分に対しても思うことが多いです。
「なぜそれ/これを始めたんだろう?」「なぜ絵を描き始めたんだろう?」「なんでその/この仕事に就いたんだろう?」

で、ぼくの場合はどうだったか・・・と言うと。


正直に申し上げますと「気付いたらそうしようと身体が勝手に動いてた」です。
はい、「それを世間一般的には『思いつき』では?」と、言われてたら認めざるを得ません。
それでも誠実にさらに言葉にしてしみようとすると「そっちの生き方の方が、おもしろそう」と考えたからリベルテを立ち上げた、になります。
「おもしろい」からという身も蓋もない理由が出てきてしまいました…これは代表の言葉としてはまずいですね…挽回せねばなりません!

もちろん、障害福祉の仕事を経験して、思うところは山程あります。
その経験が何を積み上げてきたか…、ということはさておき、前職の職場に働き始めて5年ぐらい経ち、「これは(誰かが)やらなければならないな」ということを思うようになってきました。
5年かかってやっと問題意識を持つぼくはいわゆるスロースターターですね。
同じ職場の人や医療機関、同業者の方と話す中で、上田市の障害者福祉の課題のようなものが自分の中に芽生えてきました。
でも(誰かが)やれば良いと思っていましたし、(誰かが、いつか)やるだろう、とも。

そもそもぼくは、障害者施設に通うある女性の絵画作品に出会い、その作者である女性の方と一緒に絵を描く時間を過ごしてみたくて、この福祉の世界に飛び込みました。
福祉の仕事に就き、試行錯誤をしながら障害のある人たちの生活やその家族が置かれている状況なんかは肌で強く感じる機会が多くありました。
そして何より失敗や反省ばかりの日々の中で、(誰かが)を待っていても(何か)は始まらない、という状況を強く感じていました。

前々回も少しだけ書きましたが自分の家族が当事者であったり、ぼく自身もちょこっとだけバーンアウトしかけて心療内科に通ったりと自分の経験と社会の状況が、自分が福祉の現場で見聞きし感じた地域の課題と結びつきやすくかったのかもしれません。
それでも立ち上げや運営ってのは、全く未知の仕事だし、慣れることもないし、けっこうな労力で、ストレスでハゲちゃったりしました。
(妻曰く、ハゲてるのは元からだよと、言っています。)
今は、メンバーやスタッフにも恵まれ、抜け毛も減りました。
(妻曰く、あなたは諦めるなさい、と笑っています。)
まだまだこれからとは言え、リベルテでの充実した日々を送っていますが、こんな未来を最初から予測できていた訳ではありません。

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今も悩むことですが、これはぼく自身を誰かに認めてもらうためにこのリベルテを立ち上げたのではないか、ということです。
それは自分のことすぎてわからないところでもあります。
ただ、自分が福祉の仕事をする中で得た充実感や、一緒にすごしてきた人たちとの生活や歴史、これからを考えたときに、自分が望む生き方ができる地域または世間は、他の誰か(例えば友人やメンバー、スタッフなど)にとってどうだろうか?
それは自分だけが楽しいのか?自分だけが生きやすいのか?
ということを考えることは、今の活動をすすめるベースにあります。
ぼくは「ぼく」であり、「ぼく」以外の何者にもなれないから、人の身になって考えることってかなり難しい(と言うか、ぼくはできない)です。
ですが、それでも自分と人は違う考え方や生き方、個性があるということ、それはささやかな、気にも留めないような日々の「選択」の中に現れるのだとしたら、そこから「人と生きることを考える」きっかけになるとぼくは考えています。

そんなことを福祉の仕事をすることで考えられるようになり、自分の中で、人が怒ったり泣いたり笑ったり楽しくなる未来を、自分の生き方として試してみようと思ったのが、リベルテをはじめるきっかけだったと思います。
そんなことを漠然と思い浮かべていたときに、当時は同僚だった妻に話したら、一緒に面白がって共にリベルテ設立の手伝いをしてくれました。
ぼくが見聞きしてきたことと、内面の動機をできるだけ正確に文章化しようとしたり、やりたいことと、あとポエムをくっつけて、リベルテの設立趣旨にしました。
(リベルテ設立主旨はウェブサイトにも掲載しています。)
そこから、どんな事業をしようか、どんなことができるか、具体的に計画に移すために必要なことを調べたりしました。
そこで初めて、漠然としていた「自分は現状の福祉や社会の何に、違和感を感じていたか」という部分は、自分が動くことでどんどんクリアになっていきました。
が、やはり社会課題を解決しようということよりも、人のことを知り、誰かと「おもしろそう」なことをさがす、というワクワクで不安が止まらない感覚がぼくを前に進めています。
そしてそれは基本的には今も、これからも変わらないでしょう。

様々な人が、色んな生き方をしながら、それぞれの「何気ない選択」が、いつの間にか未来を一緒につくる。
そんな「おもしろそう」な、ワクワクと不安の中をこれからもリベルテは進みます。